今、国公立大学では社会のニーズに応えた改革が、非常に速いスピードで進められています。国公立大学は税金で運営されているのだから、国民のニーズに応えなくてはならない。私立大学の場合、建学の精神に始まる伝統があるので、それを簡単に変えるわけにはいかないし、大学において伝統は非常に重要だ。しかし、英国のオックスフォード大学は900年以上、ケンブリッジ大学は800年以上、米国のハーバード大学は約380年という歴史のなかで培ってきた伝統を大切に守りながら、現代社会のニーズに応える改革をバランス良く行っている。何でもかんでも時代に合わせて改革すればいい、というものでもない。
大学は本来、世俗から距離を置き、時代を超えて真理を追究する学問の府である。その本質的な価値はどんなに時代が変わっても、大切にしなくてはならない。でなければ100年後、200年後の未来を切り開く知を生み出すことはできない。同時に時代の変化に合わせて、新しい人材教育やイノベーティプな研究を進める必要もある。
両者のバランスが大事なんだ。ただ近年は、過去から蓄積してきた人類の英知や文化を守り、継承するといった大学の役割が軽視されている気もする。今、ラテン語を母語とする国がないからといって、ラテン語で書かれた古典が不要なわけではない。現代の視点で古典に光を当てることで、新たな鉱脈が見つかることもある。(ア)今、古民家が若者に注目され、起業や地域おこしの拠点として活用されている。古民家は時代遅れだからとすべて壊してしまっていたら、あのようなイノベーティプな取り組みは起こらなかっただろう。
【小题1】文章によると、国公立大学は国民のニーズに応えなくてはならない理由はどれか。A.国民のニーズに応えなくてはならないから |
B.社会のニーズに応えた改革が非常に速いスピードで進められているから |
C.国公立大学は税金で運営されているから |
D.私立大学は国民のニーズに応えなくてもいいから |
A.私立大学 | B.オックスフォード大学 |
C.ケンプリッジ大学 | D.ハーパード大学 |
A.どんなに時代が変わっても、大切しなくてはならない。 |
B.大学は本来、世俗から距離を置き、時代を超えて真理を追究する学問の府だ。 |
C.時代の変化に合わせて、新しい人材教育やイノベーティプな研究を進める。 |
D.何でもかんでも時代に合わせて改革すればいい、というものでもない。 |
A.しかし | B.それなのに | C.ところで | D.例えば |
A.大学の本質的な価値を大切にすることと、時代の変化に合わせる改革との間のバランスが大事だ。 |
B.過去から蓄積してきた人類の英知や文化を守り、継承するといった大学の役割が昔からずっと軽視されている。 |
C.古民家は時代遅れだから、すべてを壊しても、イノベーションな取り組みも起こり得る。 |
D.ラテン語を母語とする国がないから、ラテン語で書かれた古典が不要になる。 |
小学生が一人で、テレビの画面に目をやりながら食事をしている。学校から帰って、ほっとする間もなくタ食を済まして習い事に行く。そこへ中学生の姉が帰ってくる。朝のうちに母親が準備した晩ご飯を温め、急いで食事をし、英語を習いに行く。仕事が終わって母親が帰ってきた時には、子供たちはいない。母親は、一人で食事を済ます。父親は、今夜も遅くなると言う。時代が変われば、いろいろなことも変化するが、食事の風景もその一つだ。
家族みんな集まってその日何があったかを話し、声を上げて笑う姿は、昔のことになってしまったようだ。遊び疲れてお腹を空かせた子供たちが「今日の夕食は何だろう」「お父さん、早く帰ってこないかな」と食事を楽しみにした時代があった。(ア)、家族が一緒にテーブルを囲むことが、今は少なくなった。「食事は家族の関係を強くする時間だ」と言われてきたが、食事も家族の関係も大きく変わろうとしている。
今は、スーパーやコンビニに行けば、食べ物が溢れている。忙しい生活をする人たちのために、簡単にでき、栄養のバランスも考えられた商品がたくさん並んでいる。そこから選べば、時間をかけなくてもテーブルにごちそうが並ぶ。「食事を楽しみにする子供たちに何を食べさせてやろうか。」「疲れて帰ってくる父親は何を喜ぶだろうか。」と、ゆっくり時間をかけて食事の準備をする母親の姿は少なくなった。今は、みんなでテーブルを囲む食事は、懐かしい風景としか言えない時代になってしまったのだろうか。
【小题1】子供たちは昔、食事のことをどう思っていたか。A.食事を済まして習いことに行った。 |
B.毎日の食事は何だろうと楽しみにしていた。 |
C.母親はスーパーで食べ物を買ったのか期待していた。 |
D.母親が準備したご飯を急いで食べて、英語を習いに行った。 |
A.しかし | B.それに | C.そこで | D.したがって |
A.忙しくて、父親は仕事から早く帰ってこられない。 |
B.残業で家に遅く帰った父親は家族と一緒に食事ができない。 |
C.みんなでテーブルを囲んで、楽しいことでも悲しいことでも話せる。 |
D.栄養のバランスを取った商品を選び、簡単にテーブルにごちそうを並べる。 |
A.みんなでテーブルを囲む食事を通して、家族の関係がよくなる。 |
B.スーパーの食べ物が溢れて、自分で食事の準備をする必要はない。 |
C.時代が変わっても、家族みんな集まって食事をする風景は変わらない。 |
D.今はゆっくり時間をかけて食事の準備をする母親の姿は少なくなかった。 |
A.家族の仕事 | B.食事の種類 | C.家族の関係 | D.食事の風景 |
もちろん、限られた人生ですから、未来のために長い目を持ち、しっかり準備することは、大切です。しかし、②それが行き過ぎると、現在という時が、つねに固有の意味を失って、将来のための準備の時になってしまう。そうすると、現在をほんとうに大切に生きることが、見逃される恐れが出てきはしないでしょうか。もしそんな形で、それぞれの時期に固有の意味を持った人間形成ができないのなら、うまく成長できず、幼児的な人間がつくられるだけではないでしょうか。そして未成熟の大人になり、老化していくだけの人生になるのではないでしょうか。
実際、最近の子供たちは勉強に追われて遊ぶことを忘れ、学校でもクラブ活動をあまりしたがらないということをよく聞きます。そこからはいろいろな問題が出てくるように思えるのです。
普通、子供たちは遊ぶ時に自分で創意工夫して、想像力を働かせ、豊かな世界を創り出すものです。たとえば、部屋の隅にぶら下がっている使い古した箒を跨ると、それが馬に化けます。あるいは広場に転がっている板切れが魔法に鏡に化けます。(③)、子どもたちは、もともと自由な創意を加えて楽しく遊ぶ術をよく知っている世代です。自由な遊びを通して彼らは想像力を養い、また集団の行動を通して仲間作りの力や、あるいはリーダーシップの能力を開発されるのです。
こうした遊びの世界や自由に遊ぶ喜びを忘れるということは、子どもの時代に身につけるべき社会性や創造性が失われてしまうことを意味しています。ひいては、非個性的な人間になってしまうのが落ちでしょう。
【小题1】文中の①「ここ」の指すところは何ですか。A.教育が歪んでくるところ |
B.受験地獄という言葉が作られるところ |
C.小学三年生の子どもを毎日プールに連れてくるところ |
D.子供の時代は受験のための待ち時間にすぎない、 と考えるところ |
A.未来のことを頭に置きながら、若い時から準備すること |
B.限られた人生を大切にして毎日を楽しく過ごすこと |
C.未来のことを頭に置きながら、若い時から体力を作ること |
D.未来のために長い目を持って人生の計画を立てること |
A.そのように | B.あのように |
C.それにしては | D.それにかけては |
A.想像力を養い | B.チームワークの向上 |
C.リーダーシップの能力を開発する | D.体力をア ッ プする |
A.子どもの頃から将来の受験に備えて体力を作るのは大切なことである。 |
B.人生というものは、 その時自体を大切にして生きることが必要である。 |
C.人間は、幼少から創造性を持っていなければ、人生の意味を失 ってしまう。 |
D.子どもに自由な游びをさせるため、 クラブ活動は極力ひかえるべ きである。 |
読書は、本の書き手や登場人物の言葉が自分の中に根づくことで、人生を豊かにしていくことができるものです。読書で言葉を増やしていけるのです。一方で、他者が自分の中に入り込む怖さもあります。自分より遥かに思考力がある人の考えを読み、その人が深く入り込んできたら……。自分がなくなってしまうくらい影響を受けるかもしれません。読み方を間違えれば危険でもあるのです。(中略)
言葉を使っているというのもポイントで、著者の思考をなぞる(临摹)ことができてしまう。それだけ深いレベルで影響を受けやすいのです。そう考えると、場合によっては「批判的に読む」ことも必要でしょう。ただ注意したいのは、何でも批判的に読めば思考力が深まるわけではないということです。著者の思考、世界観をいったんはそのまま受け入れるほうが得るものは大きいはずです。「どっぷり(浸透)読書」も、それはそれでいいものです。その世界にどっぷりはまる(陷入)ことで、思考が深まる面もあります。そのうえで批判的に読みます。ちょっと離れたところから見るような感じです。この視点は、様々な本を読んでいるうちに自然と身につくものでもあります。
一人の作家に入れ込んで(热衷于)、その作家のものばかり読んでいると、どうしても視点が偏りがちになります。その作家しか受け付けない、というのではやはり思考も深まりません。違うタイプの作家のものを読んだり、違うジャンルの本を読んでいると、同時にいくつかの視点を持てるようになります。
【小题1】文中に「危険」とあるが、どのような点が危険か。A.著者の考えに疑問を持つこと |
B.著者の考えに支配されてしまうこと |
C.著者の考えを読み間違えてしまうこと |
D.著者の考えを理解することで満足してしまうこと |
A.著者の視点がすぐに身につくから |
B.著者の問題点に気づくようになるから |
C.自分の考えも深まることがあるから |
D.自分の考えを著者に近づけることもできるから |
A.人生を豊かにしていける | B.言葉を増やしていける |
C.思考力を深めていける | D.視点が偏りがちになる |
A.視点が偏らないように、様々な種類の本を読むことが大切だ。 |
B.思考を深めるには、偏りのない視点で書かれた本を読むことが必要だ。 |
C.一人の作家を理解するには、その作家の違う種類の本を読んだほうがいい。 |
D.作家から影響を受け過ぎないように、常に批判的に読まなければいけない。 |
A.批判的な読書 | B.正しい読書のやり方 |
C.思考力の深め方 | D.言葉の増やし方 |
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