例えば突然の病気や怪我で、暫く入院生活を①余儀なくされてしまった場合、大抵、人は「ああ、なんて回り道(注1)に入ってしまったんだろう」と、くよくよ悩んで、落ち込んでしまうことが多い。「何ということだ。こんなところで大人しくしていなけりゃならないなんて、時間も暇もないというのに。」と、ついベッドで、ぎりぎりと歯軋りしてしまう。取り残されたような気分の中で。
こうした回り道体験を、損だと考えると、②それはマイナスの体験でしかなくなってしまう。(ア)、「しばらく一休みをして自分を見直す、きっといい機会なのだ。自分をここで振り返りなさいという知らせなのだ。」と、③とらえれば、決して悪いことではない。それは逆に自分を見直すいい機会となる。
私の友人は、転んで大脚部の骨を複雑骨折し、あらかた一月近くもの入院を余儀なくされた。普段から楽天家の彼は、いいチャンスとばかり、買い置さしていた折口信夫の全集を読破してしまった。
回り道も時にはこんなふうにメリットになる。
(注)回り道:绕远路
【小题1】①「余儀なくされてしまった」とはどういう意味か。A.仕方なくされる | B.せずにはいられない |
C.無理矢理にされる | D.わけなくされる |
A.それに | B.だが | C.そいえば | D.なぜ |
A.回り道体験 | B.入院生活を余儀なくされてしまったこと |
C.自分を振り返らないこと | D.自分を見直すこと |
A.不確かなこと、わかりにくいことを自分の視野や知識の中に収めること |
B.しっかりとつかむこと |
C.動くものを取り押さえること |
D.身につけること |
A.誰でも回り道に入ってしまったときに、くよくよ悩んで、落ち込んでしまうことが多い。 |
B.こうした回り道体験を、損だと考えると、それはマイナスの体験でしかなくなってしまう。 |
C.回り道経験は逆に自分を見直すいい機会である。 |
D.回り道も人生を豊かにしてくれるいい経験である。 |
昨年4月、千葉県のある動物病院に、①1匹の猫が運び込まれた。この数日間餌を全く食べなくなってしまったそうです。猫の体から煙草の匂いがしたため、理由を聞くと、飼う主の家は食堂を経営していて、煙草を吸うお客さんが多かったらしい。
検査をしてみると、猫に複数の癌があった。癌はかなり進んでいて、手術をしてももう助からないことがわかった。猫は食欲が戻らないまま、数日後に死んだ。癌の理由ははっきりわからなかったものの、医者は「煙草の影響お大きかったのではないか」と思っている。飼い主は②「煙草が動物にも悪いと知っていたら、食堂に入れなかったのに。。。」と悲しそうに言った。
自分が吸わなくても、周りで誰か煙草を吸っている人がいれば、その煙草が体に悪い影響を与えてしまう。これを「受動喫煙」という。人間の体に悪いということは今でもほとんどの人に知られているが、ペットの健康にも同じような悪影響を与えることについて飼い主の関心は低い。
特に煙草の煙に含まれる有害物質は空気よりも重く、部屋の下のほうに留まっていってしまうので、体が小さいペットや赤ちゃんはより影響を受けやすい。
中国は煙草の生産、消費量が世界一であり、喫煙人口は3億人を超えていると言われている。煙草を吸うのはほとんどが成人男性が、「受動喫煙」者は赤ちゃんも小学生も含まれることになる。大切な家族の一員の猫や犬も「受動喫煙」者だ。その数は10億を超えることになる。
周りに赤ちゃんや小さい子供がいれば、遠慮して煙草を消す人は多いだろう。だが、③ペットはどうだろうか、ペットと暮らすことが禁煙のきっかけになればいいのだが。
【小题1】①「1匹の猫が運び込まれた」のはどうしてか。A.この数日間猫を全く食べなくなってしまったから |
B.猫の体から煙草の匂いがしたから |
C.猫に複数の癌があったから |
D.手術をしてももう助からないことがわかったから |
A.猫が時々煙草を吸っていたから |
B.猫の体から煙草の匂いがしたから |
C.飼い主がよく煙草を吸っていたから |
D.猫がいる食堂のお客さんがよく煙草を吸っていたから |
A.煙草が動物に悪いと知っていたのに、食堂に入れてしまった |
B.煙草が動物に悪いと知らなかったので、食堂に入れてしまった |
C.煙草が動物に悪いと知っていたのに、食堂に入れなかった |
D.煙草が動物に悪いと知らなかったので、食堂に入れなかった |
A.ペットが近くにいれば、遠慮して煙草を消す人が多い |
B.ペットが近くにいれば、安心して煙草を吸う人が多い |
C.ペットが近くにいれても遠慮して煙草を消す人が少ない |
D.ペットが近くにいれば、遠慮して煙草を吸わない人が多い |
A.煙草が人間の体に悪いということはほとんどの人に知られている |
B.煙草がペットの健康にも悪い影響を与えるということは誰でも関心は高い |
C.自分さえ吸わなければ、周りで誰か煙草を吸っても、その煙草が体に悪い影響を 与えない |
D.煙草の煙に含まれる有害物質は体の大きいペットや大人に影響を与えやすい |
五体満足でさえいてくれれば、どんな子でもいい。
これから生まれてくる子どもに対して、親が馳せる想いはさまざまだろうが、最低限の条件として、上のような言葉をよく耳にする。
だが、ボクは五体不満足な子として生まれた。不満足どころか、五体のうち四体までがない。そう考えると、ボクは最低条件すら満たすことのできなかった、①親不孝な息子ということになる。
だが、その見方も正しくはないようだ。両親は、ボクが障害者として生まれたことで、嘆き悲しむようなこともなかったし、どんな子を育てるにしても苦労はつきものと、意にも介さない様子だった。②何より、ボク自身が毎日の生活を楽しんでいる。多くの友人に囲まれ、車椅子とともに飛び歩く今の生活に、③何ひとつ不満はない。
ある意味、仕方のないことなのかもしれない。だからこそ、声を大いにして言いたい。「障害を持っていても、ボクは毎日が楽しいよ」。健常者として生まれても、ふさぎこんだ暗い人生を送る人もいる。そうかと思えば、手も足もないのに、毎日ノー天気(物事を深く考えない、単純な行動をする人やその様子)に生きている人間もいる。④関係ないのだ、障害なんて。
そうしたメッセージを伝えるためにも、この本のタイトルをあえて「五体不満足」という、少々、ジョッキングなものとした。五体が満足だろうと、不満足だろうと、幸せな人生を送るには関係ない。そのことを伝えたかった。身体に障害をお持ちの方で、この「五体不満足」というタイトルを見て、不快に感じた方もいらっしゃるかもしれないだが、⑤そうしたボクの意図に、理解を示していただければありがたい。
【小题1】筆者はなぜ自分を①「親不孝な息子」だと言うのか。A.障害者として生まれたことに常に嘆き悲しむから |
B.多くの友人に囲まれ、車椅子とともに遊び歩くにもかかわらず、今の生活に不満を持っているから |
C.親が生まれてくる子供に期待する最低限の条件さえ満たすことができずに生まれたから |
D.五体満足の人とほとんと接点を持たずに過ごしてきたから |
A.自分が障害者として生まれたことに両親は少しも意に介さないこと |
B.自分の考え方が正しくないこと |
C.子供を育てることは苦労が多いこと |
D.自分は親の最低限の希望をも満たすことができなかったこと |
A.親が馳せるさまざまな思いを満たしたから |
B.五体満足の人より充実した生活をしているから |
C.中絶をさせられずに生まれてきたから |
D.親と多くの友人に暖かく愛され毎日楽しく幸せに暮らしているから。 |
A.楽しい生活は親と関係ない |
B.楽しい生活は五体満足かどうかと関係ない |
C.筆者は暗い人生を送る人と関係がない |
D.暗い人生を送る人はノー天気に生きている人と関係ない |
A.自分が親不孝な人ではないと人々に証明したい |
B.もっと五体不満足の人を大事にしなさいと人々に訴えたい |
C.幸せな生活は五体が満足か不満足かと関係ないと人々に知らせたい |
D.親は五体不満足な子供を抱えるのは大変なことだと人々に話したい |
1980年代の話である。脚本家の山田太一さんは、自宅ではなくアパートを借りて仕事をしていた。家族に邪魔をされたくないからだが、困るのは食事だ。深夜、空腹に耐えなくて外に出ても開いている店はない。そんなときに道路に漏れる灯りが見えた。新聞で読んだことのある24時間営業のコンビニらしい。「これかあ。これなんだ。オレみたいなのが、都会にはきっと商売になるくらいいるんだ。」とエッセーに書いている。
夜も眠らない店が珍しくなくなったのは、いつ頃からか。コンビニの先にまたコンビニがあるのが現代日本の風景である。米国から取り入れられたコンビニは、日本で高度な発達を見せた。いつでも開いていて同じサービスが受けられる。しかし、それを可能にするためにどんな苦労があるか、目が向けられることが少なさすぎた。
山田さんはコンビニを舞台にドラマの脚本を書き、登場人物に語らせた。「(ア)店が、灯りをつけているだけでも、随分ほっとする人がいるんだろう。」訪れる人を包み込んできた店の灯り。これからは店を支える人たちを照らす灯りがいる。
【小题1】文中に「そんなときに」とあるが、どんな時か。A.借りたアパートで仕事をしている時 |
B.空腹で外にでても、開いている店がない時 |
C.電話に邪魔された時 |
D.脚本に困った時 |
A.24時間営業のコンビニがどんどん多くなった |
B.コンビニの外に灯りがつくようになった |
C.コンビニが24時間営業になった |
D.多くの人が眠れなくなってきた |
A.コンビニはいつでも開いていて、いつ行っても同じサービスが受けられるということ |
B.コンビニがいつでもどこでもあるのは現代の日本の風景だということ |
C.山田さんの舞台劇とドラマはコンビニでみられるということ |
D.都会で商売するのは、コンビニが一番適しているということ |
A.それほど | B.その | C.こういう | D.この |
A.コンビニの灯りは訪れた人を包み込む |
B.新しいコンビニをどんどん出店するべき |
C.コンビニの灯りで人はほっとするから、努力を惜しまずに24時間営業を保つべき |
D.これからはもっとコンビニで働く人間に優しい環境をつくるべき |
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