先日、友人と話していて「久しぶりに旅行に行きたいね。」という話になりました。予定を確認すると、次の週末なら二人とも空いていたので、急いで温泉旅館を予約しました。

普段、私は旅行の三ヶ月くらい前から情報を集めてしっかり計画を立てます。でも今回は、時間がなく、ガイドブックを一冊買っただけで出発しました。

こんな旅行は初めてで、少し不安でしたが、心配はいりませんでした。一日目は温泉を楽しみ、翌日は町の中を見て歩きました。夕方からは、バスに乗って夕日で有名な海岸に行くことにしました。そこで、夕日が海に沈むところが見たかったのですが、町から海岸までは思ったより時間が掛かり、着いたころにはすっかり暗くなっていました。しかたないので、駅で夕日の絵ハガキを買って帰ってきました。

今回の旅行はいつもとは少し違いましたが、楽しかったです。失敗もいい思い出になりました。いつものような旅行のほうが安心ですが、たまにはこんな旅行もいいと思いました。

インターネットで地球儀を買った。出窓に飾ってあった地球儀の表面が日光で劣化してフィルム（薄膜）が剥がれ、掃除担当の夫からのクレーム（申诉，投诉）が増えたので①買い替えた。

私が子どものころ、自営業で忙しかった母は私に多くの習い事と教材を与えた。習い事はどれも身につかず、当時はやっていた十数冊の学習百科事典は②昼寝枕になってしまった。（　ア　）、木製の3本足の付いた小さな地球儀は、大のお気に入りだった。

手のひらでクルクル回し、目をつぶって指で止める。指が示した行ったこともない土地や海域に思いを巡らせては、独りで遊んでいた。

結婚するとき、小さな地球儀は嫁入り道具の一つになった。地球儀を見て、これを大きくした球体が宇宙に浮かび、点にも満たない自分がその上で日々暮らしているのだと思うと、不思議と悩むのがばからしくなった。子育て中、地球儀は子どもの遊び道具となり壊れてしまったが、迷わず買い替えた。

③その地球儀も劣化し、今あるのが3代目。地球儀には行政タイプと地勢タイプがあるが、人が作った国を色分けしている行政タイプは苦手。今回、我が家にやってきた地球儀は、ネットの口コミ通り海の色が美しく、日本は島なのだと再認識できる。

地球儀を見ていると、自らの存在さえ哲学的に思えてしまう。

昔中国からの使節が日本に来て、瀬戸内海を船で渡っている時、①こう言ったそうだ。「日本にもずいぶん広い川がありますね。②これは何という川ですか。」

黄河や揚子江など、広大な川を見慣れた中国の人が、瀬戸内海を川だと思ったのも無理はないだろう。しかし、この言葉を聞いて、③その場にいた日本人は、驚いたに違いない。それほど中国の川は広大なのか、また、中国の自然と比べて、日本の自然は④それほど小さいものなのか、と思ったことだろう。